主に日々の萌え的な話題や、雑記など。
ついった上でフォロワーさんと貴志祐介さんの著書のお話をしていて、「新世界より」と「悪の教典」以外にオススメはあるかと聞かれたので、私の貴志デビューである「クリムゾンの迷宮」を推しておいた。
あの本を初めてブックオフで立ち読みした時の衝撃を、私は今でも鮮明に思い出せる。
あえて、内容について深くは語らないでおく…というのは煽りでもなんでもなく、私の語彙で伝えきれる自信がないからである。
それよりも、立ち読みかよ…というご指摘の方が多々あるだろうが、当時中学生で今のように好きなだけ本を買えるというわけでもなかった私は、学校の帰りにブックオフで暇つぶしをして帰るのが常だった。
暇なら勉強すれば良かったのだが、それをしなかったので今こんな感じなのである。
(文章力で察して欲しい。)
当時はリングとかパラサイト・イヴだとかがどんどん映画化されていた時期で、ホラー系の読み物がブームだったように思う。
私は別にホラーが特別好きだという訳でもなくて、単に怖い話というのは家で一人の部屋で読むよりも、蛍光灯で眩しいくらいの光の下、かつ人のいきかう場所で読む方がなんとなく気持ち的に安心だという理由から、わざわざブックオフで立ち読みをしていた。
ビビリなのに興味はおさえられない、という面倒くさい性格だったのだ…
なので、「ちょっとだけ…」なんて思いながら、こわごわと本を手に取るのだが、読み出すと止まらない。
読み終わると、読了感とぞくぞく感で満足しながら周りを見回して、「いっぱい人がいる、大丈夫。怖くない」と安心して本を棚に戻す。
はっきり言って、全ての要素において情けない。
そして、角川ホラー文庫特有の、あの黒いカバーとそれを外した時見える朱色の対比が、なんとなく恐ろしさに拍車をかけて、読み終わった後はいつも手をごしごしと洗いたくなる。
なんか毒が染み込んでいるような気がするのである。
あと中古の本というのも、読み古された感があって心地良くない。
こんな気味悪い本は、自分の家になんて絶対持ち帰りたくないとまで思っていた。
(立ち読みしてる上にとんでもなく失礼な話なのですが、時効だと思ってやって下さい…)
私は小さい頃から本に慣れ親しんできたせいか、読むのだけは早くて文庫サイズで2センチほどの厚みなら、2時間くらいで読めてしまう。
当時はそれがちょっと自慢だったのだが、よく考えたら損な事に気がついた。なるべくじっくり時間をかけて読んだ方が長くその世界に浸れるという事じゃないかと。
でも恐ろしい世界にはなるべく長く留まりたくないし、ホラーを読む時には、この速読能力が役に立っていると思う。
一番質が悪いのは陰惨な殺人も起きなければ霊的な存在が出てくるという訳でもないのに、ものすごく背筋が寒くなる…といった内容のものだ。
恩田陸さん著の「Q&A」という本がまさにそれで、正直もう表紙を見ただけでトラウマがよみがえる、というか、思い出す前に急いで地獄のミサワの本でも眺めて気を紛らわしたくなるレベルで恐怖。
人間の心理描写だけで、あんな恐怖の演出が出来るんだ…と驚愕した一冊である。
うっかり目に入らないように、今はもう本棚の奥の方にしまってあるので大丈夫。
話を貴志作品に戻す。
この「クリムゾンの迷宮」、人にオススメしたものの、自分で持っていないという事に気付いたので、先程購入してきたのだ。初版は平成11年4月発行となっている。
もちろん新品。14年越しにやっと自分の家に持ち帰ったという事になる。
あの時はごめんなさい。そんな気持ちを込めてお金を払った。
ただ角川文庫だけど、中身は朱色ではなかった。
カバーの下が真っ白というのは、その内容に反して爽やかすぎる気もするけれど、怖いのでやっぱりこっちの方がいい。
14年経って、あの時よりも少しだけ多くお金は持っているけれど、度胸の方は全く変わっていないのであった。
PR
コメントを書く
Profie
EMA
生息地:都内23区
出没地:新宿・渋谷
LOVE:可愛いもの/エロいもの/猫派/上前腸骨棘/豆状骨/鎖骨/巨乳/眼鏡/爽やかな腹黒/金髪/
長髪/厳デレ/ヤンデレ/チャラ男/ステイタスのある俺様/精神的Mな攻め/へたれな天才/
WEAK:辛すぎる食べもの/熱すぎる食べもの/厨二病をこじらせすぎた人
最新記事
(08/07)
(06/14)
(02/25)
(02/22)
(02/09)
ブログ内検索
最古記事